英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

述語動詞になれる動詞の形

今回は「述語動詞になれる動詞の形」という、読解においてとても大切な話です。これを意識しているかしていないかで読解の精度もスピードもかなり変わってきますのでしっかり理解して下さい。

英文によらず文あるいはメッセージを理解するうえで最も大切な情報は「主語」と「述語」です。「主語と述語」というのは簡単にいえば「だれがどうした」とか「何がなんだ」ということで、これが曖昧であれば、コミュニケーションは成り立ちません。

「述語」は英語では「述語動詞」(=V)あるいは「述語動詞」+「補語」(=C)で表されることが多いです。という訳で今回はこの大切な「Vの見つけ方」についての話です。

実は英語でVになれる形は極めて限られているので見つけるのはそんなに難しくはないのです。英文中でVとして機能している形は以下の5つしかありません。逆に言うと「この5つの形があればその部分は必ずVとして機能している」とも言えます。

① 動詞の現在形( is / do /does など)

② 動詞の過去形( was did など)

③ 助動詞+動詞の原形( can be / will go など)

④ have / has/ had +動詞の過去分詞( have been / had lived など)

(⑤ 動詞の原形(be / live など))

これだけです。ただし⑤は命令文や一部の仮定法のみでVになり通常動詞の原形が単独でVになることはありませんので( )を付けました

なのでなにか難しめの英文が出てきても上記の①~⑤のいずれかの形があればそれがVということになります。具体的に見てみましょう。

What makes one person a lark and another a owl? One thory suggests the preference of day or night has something to do with the time of birth. 

(出典 令和4年共通テスト本試験大問6)

この英文は割と難しいと思いますがそれでもV(=述語動詞)を見つけることは容易です。というのも動詞にばっちり「三単現のS」がついているからです。動詞の末尾にSがついているということはその動詞が「現在形」であるということです。となれば自動的にその動詞はVということになります。本文では赤字で記された mkakes, suggests, has がVとなります。一方で doは原形ですが命令文でも仮定法でもなく、なにより直前の to と結びついて「不定詞」になっているのでVではありません。

もちろんいつもこんなに簡単にVが見つかるわけでもないのですが、かなりの頻度でこの考え方はVを特定するのに役立ちます。問題は次のようなケースです。

The children brought up by bilingual parents may speak two foreing languages aturally.

brught は bring の過去形でもあり過去分詞形でもあります。つまり単体では過去形か過去分詞かの識別ができません。しかし、結論から言うとこの brought は過去分詞でVにはなれません。後方の may speak の部分がVということになります。ここら辺の話は次回に譲ろうかと思います。今回は・・・

① 動詞の現在形( is / do /does など)

② 動詞の過去形( was did など)

③ 助動詞+動詞の原形( can be / will go など)

④ have / has/ had +動詞の過去分詞( have been / had lived など)

(⑤ 動詞の原形(be / live など))

という5つの形に着目してVを見つけられるようになればOKです。

See you next time!