今回は「英語学習十則」の第6回です。これまでの内容についてはこちらをご覧下さい。
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其の六~八は英文解釈に関するセオリーです。
其の六 英文を読むときは先ず主語(=S)と述語となる動詞(=V)を特定すること。最終的には目的語(=O)や補語(=C)も特定し、それらの要素(=SVOC)をつなげて大まかな意味をつかむこと。
英文を読みその意味をつかむ際に最も大切なことはその英文の文構造(=S・V・O・Cの組み合わせ)を捉えることです。例えば・・・
(a) Change the world.
という英文を見て
change =変わる
world =世界
よって意味は「世界は変わる。」と捉えてはこの英文のが実際に表す意味とは全く異なることになります。この英文の構造は・・・
(a) Chaneg the world.
V O
であり、その意味は「世界を変えなさい。」という命令文です。もう少し複雑な英文で考えてみましょう。
(b) According to medical experts, it is normal for kids around this age to catch colds four to five times a year.(『速読英単語 必修編』p.82)
この英文のSとVは何でしょうか? according to ~で「~によると」という副詞句になり主語にはなれませんからその次の it がS、 is がVです。be動詞文なのでその次の normal という形容詞がCでこれをつなげると「それは普通だ」となります。これがこの英文の大まかな意味です。ここまでをつかんでから次の it が指すものを考えます。結論的にはこの it は形式主語で後方の to 不定詞のかたまりを指しています。従って「・・・することは普通だ」というのがこの英文の意味の大枠となります。
あとは for +名詞が不定詞の意味上の主語であることを知っていれば・・・
「~が・・・することは普通だ」
となり最終的には以下のような意味になります。
(a) 医学の専門家によると、これくらいの年齢の子供が年に4,5回風邪をひくことは普通だ。
となります。
(b) According to medical experts, it is normal for kids around this age to catch colds four to five times a year.
この英文を読むときに先ずはこの赤字の部分の意味をつなぎ文構造の軸を崩さないことが大切なのです。もう少し練習してみましょう。
(c) Meanwhile, an organization called the Global Language Monitor positively claims that there are exactly 1,019,729 English words.(『速読英単語 必修編』p.86)
さてこの英文の文構造はどうなっているでしょうか?
meanwhile は「一方で」という意味の副詞ですからSになれません。よってSはan organization となります。続いてVですがこれは少々難しいです。 called をVだと考えると「ある組織が the Global Language Monitor に電話した/呼んだ」となり意味的に少々変です。またその後に claims というVが出てくるのも変です。従ってここは・・・
S=an organization V= claims と考えて
「ある組織が that 以下のことを主張している」
という大まかな意味を捉えることが大切です。全体では・・・
(c) 一方で、the Global Language Monitor と呼ばれる組織は正確に言って1,019,729個の英単語があると主張している。
という意味になります。
いかがでしたでしょうか?高校生や英検2級レベルの英文になると文構造が複雑だったり修飾語句が多く長い英文が多くなります。そんな時は先ず英文の構造を捉えその英文の幹となる意味を大まかにつかんでから細部の訳に入ることが重要です。
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