時制の一致とは何か?~原則を知らなければ例外は理解できない~
毎週土曜日の夜は「早慶MARCH附属高校受験専門塾 ELVU」(エルヴァ)向けの「難関高校受験英語ゼミ」です。今回は60分授業の前半で「時制の一致」について話をしました。「時制の一致」というと話は難しいのですがこういうやつです。
(a) I think (that) he knows the news.
私は彼はそのニュースを知っていると思う。
(a') I thought (that) he knew the news then.
私は彼はそのニュースを知っているとそのときに思った。
日本語では「~と思う」が「~と思った」と主節のV(=述語動詞)が過去形に替わっても、従属節(=接続詞の that が導く節)内の動詞は「知っている」と現在を表す形のままです。
一方で英文では think(現在形)が thought(過去形)になれば、従属節内の動詞も「合わせて」 knows(現在形) が knew(過去形)に変わります。この英文の習性というか法則を「時制の一致」と呼びます。
繰り返しになりますが「日本語では一致させない」ので注意喚起のために「時制の一致」という特別な呼称を与えているのです。もう少し例を見てみましょう。
(b) I think (that) he will come soon.
私は彼がすぐに来るだろうと思う。
(b') I thought (that) he would come soon.
私は彼がすぐ来るだろうと思った。
(b) 例文のようにthat節内の動詞が will come と「未来を表す形」の場合も、(b') のように主節のVが過去形になっていれば would come と will を過去形にすることで「時制を一致させる」のが普通です。
ところが、英文においても「時制を一致させない」場合があります。
(c) Mr. Yokota said to us, "Light travels faster than sound."
横田先生は「光は音よりも早く進む」と私たちに言った。
(c') Mr. Yokota told us (that) light travels faster than sound.
横田先生は光は音よりも早く進むと私たちに言った。
この例文のように確かに「言った」こと自体は過去のことでも「光が音よりも早く進む」ということは現在でも通用する事実なので that節内でも主節のVの時制に合わせてVを過去形にすることはないのです。
これは「過去形で書かれたことは現在では事実ではない」という含みがあるからです。つまり、仮に Light traveled faster than sound. と書けば「光は(以前は)音よりも速く進んでいた」という意味になり「え!今は違うんですか?」という印象を相手に与えてしまうのです。
このように「普遍の真理」とか「不変の事実」と言えるようなことに関しては過去の発言であれ常に「現在形」を使って表すことになります。別の例を見てみましょう。
(d) He told me (that) in the future we will have a time machine.
彼は私に将来私たちはタイムマシンを手にれるだろうと言った。
(d) の英文が (b) と異なるのは (b) の英文で「彼が来る」時は発話時点ではすでに過去のことであるのに対して、 (d) の英文で「私たちがタイムマシンを手に入れる」未来は発話時点でまだ来ていない未来のことなので、will have と「未来を表す形」(=未来単純形)で表現するのです。
つまり「時制の一致」と言うと何か例外的なルールに感じますが、実は英語では・・・
★現在を含まない過去を表す場合、述語動詞は「過去〇〇形」にする。
★現在のこと(=現時点で事実であること)を表す場合、
述語動詞は「現在〇〇形」にする。
★未来のことを表す場合、述語動詞は「未来〇〇形」にする。
という「時制の原則」に基づいているという話に結局たどり着きます。いかがでしたでしょうか?なおこの件についてはこちらの記事もぜひご覧下さい。
ikebukuroyoshidajuku.hatenablog.com
See you next time!