最近よく耳にする「ルート」という言葉。おそらく最初に使い出したのは武田塾さんでしょうか。いわゆる「ルート」というのは「志望校なり英検などの合格という目標に対して、どんな参考書や問題集をどのような順で進めていくかを示した道筋」を言い表した言葉です。
例えば「早稲田文に受かるためのルートを教えて下さい」みたいなことを生徒から質問されることが最近多いのです(笑)もちろんこのレベルの英語力の人が次の段階に進むにはこのような教材がお勧めだというようなものは吉田塾にもありますので、それが「ルート」だと言えばそうなります。今回はそのような「ルート」を紹介していきます。
英検4級
①中1の検定教科書(New Crown, New Horizon など)
②『英検4級をひとつひとつわかりやすく』(学研)
③『英検4級 過去6回全問題集』(旺文社)
④『新中学問題集中1 標準編/発展編』(教育開発)
やはり学校の教科書は大事にしたいところですね。初学者には英語学習の中心素材です。小学生にも買ってもらっています。また『新中問』のような文法問題集で英文を書く練習にも取り組んでもらいます。
英検3級
①中2、3の検定教科書(New Crown, New Horizon など)
②『英検3級をひとつひとつわかりやすく』(学研)
③『英検3級 過去6回全問題集』(旺文社)
④『新中学問題集中2、3 標準編/発展編』(教育開発)
⑤『英検3級文で覚える単熟語』(旺文社)
3級からは『文単』があるので、リスニング対策、多読教材として当該級の『文単』を使っていきます。
英検準2級
①検定教科書(中学または高校で使用しているもの)
②『英検準2級をひとつひとつわかりやすく』(学研)
③『英検準2級 過去6回全問題集』(旺文社)
④『新中学問題集中3 標準編/発展編』(教育開発)
⑤『英準2級文で覚える単熟語』(旺文社)
⑥『ジーニアス総合英語』(大修館)
準2級レベルまではいわゆる「英文解釈」的な教材が無くてもだいたい合格します。ただし文法的には「分詞構文」「関係副詞」など「高校英文法」が出てきますので新出の文法事項を調べるためにいわゆる「総合英語」本を手元に置いておきたいものです。
英検2級
①検定教科書(中学または高校で使用しているもの)
②『英検2級をひとつひとつわかりやすく』(学研)
③『英検2級 過去6回全問題集』(旺文社)
④『大学入試基礎からの英文解釈クラシック』(研究社)
⑤『英検2級文で覚える単熟語』(旺文社)
⑥『ジーニアス総合英語』(大修館)
2級レベルになると英文自体が難しいので「解釈系」の教材を1冊やって、品詞や文構造に関する意識を高めておきたいところです。現在は『基礎クラシック』をお勧めしています。
英検準1級
①『大学入試英文解釈クラシック』(研究社)
②『英検準1級文で覚える単熟語』(旺文社)
③『英検準1級 過去6回全問題集』(旺文社)
④ BBC Learning English / Engvid(ウエブサイト)
⑤『ジーニアス総合英語』(大修館)
⑥『自由英作文の合格教室』(KADOKAWA)
より難解な英文を読み解くために解釈系は「英文解釈クラシック」に進みます。リスニング強化のためにBBCLEなど少し難しめの音源を聴いて過負荷を掛けていきます。ライティングも長くなるので専門の教材を使います。
GMARCH(2級合格後)
*LEAP、ターゲット1900等でもOK
②『Next Stage 英文法語法問題』(桐原書店)
*Vintage、スクランブル等類書でもOK
③『得点力を高める標準問題特訓リーディング』(旺文社)
④ 『志望大学過去問集』(教学社)
2級レベルの教材をやった後は大学受験特有の問題にも慣れておきたいので「ネクステ系」や大学受験用の「単語帳」にも取り組んでもらいます。また内容一致問題や空所補充うなどの設問形式になれてもらうために「長文読解系」の教材にも取り組んでもらいます。
*LEAP、ターゲット1900等でもOK
②『Next Stage 英文法語法問題』(桐原書店)
*Vintage、スクランブル等類書でもOK
③ 『志望大学過去問集』(教学社)
④『ターゲット1000』(旺文社)
*類書でもOK
⑤『大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420』
*余力があれば
熟語もネクステ系だけでは不十分なので、1000個くらい入っているものにも追加で取り組んでもらいます。また余力があり英語で差を付けたいという人には『ピナクル』もお勧めしています。
なお、英単語のルートについての詳細はこちらをどうぞ。
ikebukuroyoshidajuku.hatenablog.com
いかがでしたでしょうか?登山と同じで登頂ルートは一つではありません。どんな教材に取り組んでも同じ高さに到達することは可能でしょう。今回はあくまでも「吉田塾でお勧めしている教材群」を「ルート」という言葉を使って紹介したにすぎません。
最も避けたいことは「もっと効率の良い教材があるのではないか?」「あの教材をやらないと受からないのではないか?」などとい疑心暗鬼に駆られ、あれもこれもと色々な教材に手を出した挙句どれも完遂しないことです。
定評ある教材というのはその効果においてそれほど差があるものではないですし、個々人の好みもあります。大切なことは1つ教材を選んだらわき目を振らずに最後までやりきることです。先ずはいま取り組んでいる教材を十二分に活用して最大限に力をつけて下さい。
See you next time!