英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

毎日英作文「3級未満」の英文について

吉田塾では「毎日英作文」と称して月~土曜日まで短文の和文英訳を課しています。課題は「英検3級以上」(=英検3級取得済みの人)用と「英検3級未満」(=英検3級未取得の人)用に分けています。で、この「英検3級未満」の元ネタは何かというと現行の中1の教科書の例文です。現在の中1のカリキュラムでは以下のような文法事項が出てきます。

・現在(単純)形 Tom likes baseball.

・現在進行形 Tom is playing baseball now.

・名詞の複数形 Tom has two sisters.

・助動詞( can )Tom can speak Chinese.

・ 疑問詞(who, what, where, when, how )What is that building?

・過去形 Tom went to Kyoto last week.

・過去進行形 Tom was reading a book then.

・未来① Tom is going to Canada next year.

・未来② Tom will come here in a few minuites. 

・上記時制の疑問文と否定文

これらはまさに英語の基礎であり、ここで英語と日本語の違い(語順、冠詞、複数形の意識、主語の省略など)を「頭に」というよりは「体に叩き込んでおく」ことがとても大切です。例えば「週末は友達と渋谷に買い物に行きます。」という文を英語にするときに・・・

× Weekend is go shopping to Shibuya with friend.

というような英文を書く人は本当に多いのです。この日本文を英語にするときに

①日本文の主語は何か?

②動詞は何か?そして時制はどうする?

③「友達」という名詞に何か(=冠詞、所有格、複数形のSなど)つける必要はあるか?

そのようなことを最初は意識して(やがて無意識に)・・・

〇 I will go shopping in Shibuya with my friend(s) this weekend.

と書けるようになることが大切です。英作文に今一つ自信がない、という人は高校生であっても「3級未満」(=中1英語)に取り組んでみましょう!

See you next time!

自分で簡単な例文を作ってみよう!

動詞の語法や熟語を覚えるときに、少し理解がしにくいものは「自分で例文を作ってみる」と良いでしょう。例えば「動名詞」や「動詞の語法」のところでこんな語法が出てきます。

try to do A =Aしようとする

try doing A =Aしてみる

で、ほとんどの人がこれを『ターゲット1000』などの「熟語帳」や『ネクステージ』などの「文法問題集」(?)で学んだ際に・・・

① 読んで「なるほど」と思う
② ノートにメモを取る

のどちらかだけしかやりません。ところがこれまで多くの生徒を見た経験からするとこの作業だけで終わってしまうとよほど「カンの良い人」でないとテストで同じ知識が問われた時に間違えてしまうのです。ではどうしたらよいのか?そこで次のステップに進むことをお勧めしています。それは・・・

③ 簡単な例文を作ってみる

ということです。例えば先ほどの try to do A / try doing A を使ってある生徒さんに例文を作ってもらったら 次のような例文を作りました。

(a) I try to play baseball.

(b) I try cooking cake.

別にこの2つの英文は文法的におかしなところはありませんが、書いた本人に「この2つの英文はどういう意味?」と聞いたところ自分でもイマイチ意味が分からないようでした。

(a) I try to play baseball.=私は野球をしようとします。

(b) I trymaking cake.=私はケーキを作ってみます。

これだと結局書いた本人も try to do A / try doing A の違いがなんだか分からないわけです。そこで辞書や文法書(=総合英語本)で例文を調べたりして理解を深める必要があります。そうすると・・・

try to do A=A(=できるかどうかわからないこと)を(努力して)やろうとする

try doing A =A(=やろうと思えばできること)を(試しに)やってみる

という理解に至ります。そうすれば次のような例文を自分で作れるようになります。

(a) Yesterday It rained very hard. However, we tried to play baseball.
 (昨日は雨が強く降っていた。しかし私たちは野球をやろうとしました。)
(b) Yesterday Keiko taught me how to make an orange cake. So I tried cooking one by myself.
 (昨日ケイコがオレンジケーキの作り方を教えてくれました。それで試しに自分で作ってみました。)

こ個までくれば try to do A / try doing A を間違えることはないでしょう。という訳で熟語や語法で理解が曖昧だなと感じたらぜひ「自分で簡単な例文を作ってみる」ことを試して下さい!

See you next time!

指示通りを守らない、守れない?

授業中に指示したことと微妙に異なることをする子供は結構多い。例えば「教科書の英文をノートの左側に1行ずつ空けて写してね」と言ってその場をはなれ次の子の指導をして戻ってきたら…

①ノートの右側に英文を写している(ちょうど右ページが空いていたからだろう)

②左側に1行空けずに英文を書いている(普段空けずに書いているのだろう)

③ノートの左側に英文の和訳を書いている(ノートに書くのは和訳という先入観がある?)

なぜこんなことが起こるのか?それはおそらく前述の指示にどんな目的があるのかを理解していないからであろう。もちろん、こちらは目的を説明していなかったので仕方ない。ただ、大事なのは「指示には何か意味があるに違いない」と考えて「正確に指示を守ろう」という意志をもつことである。

「なぜ左側?なぜ1行空ける?→きっと何か意味があるんだろう」そんなふうに考えてみるといいだろう。で、合理的な理由がなさそうで無駄な指示じゃないかな?と思ったら聞いてみたらいい。「先生、なんで左側なんですか?右でもいいですか?」とか「1行開けないとダメなんですか?」と。

何事にせよそういう姿勢が大事なんじゃないかと思うのです。

ちなみに左側に書くのは右がに和訳してもらうためで、1行開けるのは(普通の大学ノートだと)そうしないと文字が重なる(gやyなど)からです。

See you next time!

なぜ現在進行形でbe 動詞を抜かす生徒が多いのか?

英語では「(普段)〜している」という意味を「現在形」(read / readsなど) で表し、「(今)〜している(ところだ)」という意味を「現在進行形」(is / am / are + readingなど)で表す。これは中1で習うのだけれども、新中2生や新中3生でこの現在進行形を使って英文単を書く際に、is, am, are つまり「be 動詞」を抜いてしまう人が多い。

ケンは今部屋で本を読んでいます。

→ Ken reading a book in his room.

という感じに。で、この原因を考えたときにたどりつくのがやはり be動詞を「英文に欠かせない(述語)動詞として認識していない」という仮説である。そして、さらにこの原因を追求するとやはり、I'm を「私は」、He's を「彼は」と誤解して、捉えていることではないかという仮説に至る。となるとやはり…

I'm                 his      son.

I           am     his      son.

私は です 彼の 息子

と「単語分解」して、しつこく個々の単語の意味を意識付けしていくことが大切なのではないかと思う。うむ、徹底していこう!

See you next time!

目的意識を持って学習することの大切さ

吉田塾では月曜日から土曜日まで「毎日音読」と称して『速単』『文単』『New Treasure』(=私学で採択されている検定外教科書)などを1日1ページ音読してもらっています。もちろんそれは「耳を鍛えるため」であり「語彙力を増すため」であり「読むスピードを上げる」ためなのですが、それらの目的を理解せずに・・・

・音源を聴かないで音読する

・個々の単語の発音を確認しないで音読する

・意味が曖昧な部分があっても調べずに音読する

という効果の少ない方法で音読する人が散見されます。ひどい場合は「以前読んだ音読の録音データをしばらくしてまた送ってくる」というケースもあったりして、そうなるともはや効果がないというか「時間のムダ」なわけです。

筋トレをするときに「どの部位を鍛えているのかを意識してトレーニングをすると効果が高まる」と言われています。例えば「懸垂」を行えば主として「広背筋」(=背中の肩甲骨のあたりの筋肉)が鍛えられるのですが、懸垂しながらその部分に意識を向けることが大切だということです。

ですから音読する際にも「今自分はどんな英語力を鍛えるために音読をしているのか?」を考えて、効果的な方法を行おうとすれば自ずから前述したような行動には出ないはずです。

これはもちろん音読のみならず「毎日英作文」でも同様です。目的意識さえきちんと持っていれば「課題文を翻訳アプリにコピペする」という愚行には至らないわけです。ちょっとした意識の違いですが、こうした「学習の意識」やそれに伴う「学習の姿勢」の違いが数ヶ月経ったときに大きな差になります。

See you next time!

1対3だと30分しか指導して頂けないんですよね?

吉田塾の指導形態は講師1名対生徒3名が基本。もちろんタイミングによっては生徒が1人だったり4〜5人いることもある。

で、問合せの際に「1:3の個別指導ということは1コマ90分で1人の生徒さんを指導して下さるのは実質30分ということですよね?」と言われることがままある。

そんなときは「直接解説する時間はそうなりますね」と答えたあとでこう付け加えます。「ただし、吉田塾では解説する時間に重きを置いているわけではないんです。週1コマ90分の中で英語を学ぶ姿勢を身につけて頂くことを大切にしているんです」と。

授業中に音読してもらうのも、分からないところを自分で辞書や総合英語本(=文法書)で調べてもらうのも一見すると時間がもったいないように思えるかもしれませんが、そうやって「英語の学び方」を実地に学んでもらっているのです。そして、そうやって「英語の学び方を学んだ人」は掛けた時間の分だけ英語力が伸びていくのです。

もちろん、各自調べてもらってたどり着いた結論(=文法事項、文構造、文脈把握に関する理解)が正しいかどうかはチェックし、ときには一緒に考えたり、調べたりもしますのでご安心下さい。

See you next time!

速単、文単を読むときに

吉田塾では「毎日音読」と称して塾生の皆さんに音読(とその前段階としてリスニング、読解)を課していますが、その際に必ず必要なツールがあります。それは「目隠しシート」です!

紙を写真のような感じで適当に切って、和訳や単語リストが完全に隠れるようにします。で、何回か読んで単語や本文の意味が分かったところでこの「目隠しシート」を使って英文を再度読んでみましょう!そうすると、先程まで「分かっている」と感じていた語句や文も不思議と自信がなくなってくるものです。

授業中は実際にこの状態で音読してもらい、単語や熟語の意味、文法事項、文脈的な理解を確認する「ツッコミ」が入ります。

こうやって完全に目隠しされた状態で英文を読んでみると自分が理解出来ていなかった、あるいはまだ覚えていない部分が浮き彫りになってくるのです。

ところが、これをせずに全ての情報が視界に入ってくる状態で音読しても「分かっている気になっているだけ」ということになかなか気づかないのです。

という訳で、まだこの「目隠しシート」を使っていない人はぜひ今すぐに作って試して下さい!

See you next time!