英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

辞書の引き方 その?

今回は(も)辞書の引き方について。実はここ3年武蔵大学で科目履修生として学ばせて頂いてるのですが、その初回授業で大学の先生が学生への注意事項として「ネットの無料で使えるものではなくきちんとした辞書を買いましょう」とおっしゃていて驚きました!つまり中学生から高校生まで一度も辞書使わずスマホを使ってネットの無料辞書や翻訳アプリを使って英語学習を済ませている人が実際にいるということでしょう。

もちろんそのような簡易的な辞書でも間違った情報を載せているわけではありませんが、意味の羅列に終始しているものが多く、やはり「無料は無料なり」です。次の例文を見て下さい。

The plan is subject to change.

この英文は英検準2級、2級くらいの人で品詞や構文(文の構造)についてあまり考えずに感覚的に英文を読んできた生徒さん向けの教材として使っている『英文解釈教室入門編』の第一章に出てくる英文です。これをある生徒は…

この科目は変わる予定です。

と和訳しました。この訳には大問題があります。それは主語をplan から subject に「勝手に」変更してしまったことです。この英文の主語は the plan ですから訳文も「その計画は…」とならないといけません。しかし、「その計画は変わるための科目だ」だと意味が分からないので前述の訳を「発案」したということです。さてここで考えてみてほしいことは「ひょっとして subject には自分の知らない意味や用法があるのではないか?」ということです。英語を学び始めて数年ですから普通はありますよね。そこで辞書の登場です。実は subject には名詞だけでなく形容詞の用法もあり、そこまで進んでいくとバッチリ今回の用法が出てきます。

be subject to A で「Aの影響を受けやすい」となります。従って今回の英文の意味は…

この計画は変更の影響を受けやすい。

→ この計画は変更されやすい。

となります。まとめます。英文を読んでいて「なんか意味が通らないな」と感じたら「自分が知っていると思っている」単語でも辞書でその意味や用法を確認すること。そしてその際にその単語の品詞や動詞であれば文型まで考えること。この姿勢が英検で言うと2級以上、あるいはは高校英語ではとても大切になります。

See you next time!