先週河合塾の全統マーク模試(=共通テスト模試)を受けた人も多いようなので、今回は現代の入試問題の大半を占める「内容一致問題」について書いていみます。題材は「令和4年共通テスト英語リーディング」です。今日は大問2のBを使って内容一致問題とはどんな仕組みなのかを考えてみます。時間があればリンク先に飛んで先に問題を解いてみて下さい。それでは始めます!
問1 In terms of the ratios for homes with pets, which shows the countries' ranking from highest to lowest?(ペットのいる家の割合の点で、どれが最高から最低の国のランキングを示しているか?)
本文関連部分
① two in five UK homes have pets.
②This is lower than in the US, where more than half homes have pets.
③However, Australia has the highest percentage of homes with pets!
ここで two in five =2/5 と分からなくても②で This is lower の意味が分かれば UK<US という情報はつかめます。次に③で Australia has the highest percentage とあるので、ここから Australia>US>UK という順になることが分かります。よって正解は選択肢①。
問2 According to David's report, one advantage of having pets is that ( ).
① you can save money
② you can sleep longer
③ you will become popular
④ your life can be more enjoyable
①~④が選択肢で( )内に入るのに適切なものを選ぶ問題です。
内容一致問題の選択肢はどこかしら本文に関連があるものです(そうしないと全員正解を選べてしまうので)。という訳で①~④の各選択肢が本文とどう関連性があるかを見てみましょう。
本文の関連記述
① I have seen other problems such as space, time, and cost.
→「スペース、時間、コストのような問題」と言っているので save money (お金を節約する」ことはできなそうです。×
② around half of all dog and cat owners let their pets sleep with them!
→「全ての犬や猫の飼い主の半分ほどがペットが自分たちと一緒に寝るのを許している」と言っているだけで「より長く眠れる」とは書いていません。×
③ little pigs are popular as pets in Japan.
→小さいブタが日本でペットとして人気だ」といっていますが「あなたが人気者になる」とは言っていません。×
④ These results suggest that keeping pets is a good thing. / people here are content living in a small flats with pets. 「これらの結果はペットを飼うことは良いことだと示している。/ ここの人たちは小さな部屋にペットと住むことに満足している。」とあるので「あなたの人生がより楽しいものになる。」と言ってもよさそうです。〇
実際本番ではこのように1つずつ選択肢と本文を突き合わせる時間はないことが多いのですが、少なくとも練習段階ではこのように「選択肢とその内容に関連する本文とを突き合わせる」ことが必要不可欠です。
また、このような(長文)読解問題を解いたらすぐに解説を見てしまわないことが大切です。特に受験生の場合は以下のような手順で過去問や読解の問題集を解くようにして下さい。
①辞書を使わずに自力で解く。(最初は時間は気にしなくて良い)
②〇つけをする。
③間違った問題についてはなぜ正解選択肢の方が正答としてふさわしいのかを再度じっくりと考える。ここでは辞書や文法書を用いて構わないので、徹底的に調べて本文及び選択肢の内容を正しく把握する。
④解説を見て、③で得た自分の考え方や根拠が解説と一致しているか確認する。
⑤一文一文を読んで、全訳と突き合わせ、自分の理解とずれていないかを確認する。
⑥音源があれば音源を聴き、その後自分でも音読する。
過去もの場合は⑥はできないことが多いですが、問題集の場合は、最近のものであればほとんど音源がついているともいますので、ここまでやるとさらに効果的でしょう。
(後編に続きます)
See you next time!