英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

ズルをしない子が将棋で強くなった

最近渋谷校の藤本先生が『知的生活の方法』という少し古い本を読んだそうで、自分も本棚から引っ張り出して少し読み返してみました。

筆者の渡部昇一氏は我が母校上智大学出身でかつ上智大学の教授になった方で英語史が専門ですが博学で有名な方です。その筆者の子供の頃のエピソードでこんなことが書いてありました。

小学校二年生のころに、近所の子供たちのあいだで大いに将棋が流行したことがある。(中略)強くなった子供たちの特徴はズルをしないというまことに単純なことである。

続けてこんなことも書いています。

ごまかしたりズルしたりというところまではいかなくても、よくわからないのにわかったふりをする子供は進歩がとまるのである。

いや本当にそうですね。私もこの本を書いた渡部先生の年(=46歳)を超えた今、この点を痛感しています。渡部先生は「ズルしない態度」「分からないのにわかったようなふりをしないこと」を「知的正直」( intellectual honesty )とも表現しています。

そして、AIやインターネットが完全に日常生活の一部になった現在でこそこの「知的正直」の重要性が増している気がします

例えば業務で日本語を英語に、英語を日本語にする場合にAIを活用した翻訳技術は最大限に活用すべきでしょう。しかし、一方で自分が学習者として英語に取り組んでいるときに安易に翻訳アプリを使ってしまうのは本末転倒であり目的(=英語力向上)と手段(=英語の課題作成)をとり違えていることになり、学力ん向上にはつながりません

毎日音読、毎日英作文、過去問演習、模試受験、その目的はなんであるのか?常に「目的意識」をもって日々の学習に取り組みましょう!

See you next time!