英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

分詞と意味上の主語②

 前回は過去分詞現在分詞の使い分けについて「意味上の主語」という視点で説明してみました。

ikebukuroyoshidajuku.hatenablog.com

 

 今回は前回の「分詞の形容詞用法」加えて「分詞の目的格補語用法」について書いていこうかと思います。

 

目的格補語としての分詞

 

 目的格補語というのは簡単に言うとSVOCCのことです。ちなみにSVCCは「主格補語」と呼ばれます。

 

(a) I  saw  her  playing the piano.

 S   V     O       C

 私は彼女がピアノを弾いているところを見た。

 

 この英文の場合、playing the piano が「目的格補語」です。そして誰がピアノを弾いているのか?つまり playing の意味上の主語は誰か?と言えば(和訳からも明らかですが)her となります。

 → She is playing the piano.(彼女はピアノを弾いている)

 

 これは一般化できて・・・

 SVOCにおいてCの意味上の主語は常にOである

ということが常に成り立ちます。「常に」です!したがってCが過去分詞の場合にもこのルールは適用されて・・・

 

(b) I  saw  that building  torn down.

  S   V       O                    C

 私はあのビルが取り壊されるのを見た。

 → That building was torn down.(あのビルは取り壊された)

 

 では次の英文の( )内は現在分詞、過去分詞のどちらにすべきでしょうか?

 

(c) She alwasy keeps that window (close).

 彼女はいつもあの窓を閉めたままにしている。

 

(d) This morning, she kept me (wait) for about an hour.

 今朝、彼女は私を約一時間待たせた。

 

 いかがでしょうか?いずれもOとCの間の主述(≒SV)関係を考えるとあっという間に正解が出ます。

 

(c)  She alwasy keep that window (close).

  S                  V             O              C

 あの窓が(閉める・閉められる)→ 閉めれらる→ closed

 *She closes that window.(彼女はあの窓を閉める)

 

(d) This morning, she kept me (wait) for about an hour.

                         S     V     O     C

 私が(待つ・待たれる)→ 待つ → waiting

 *I waited for her.(私が彼女をまつ)

 *「彼女が私を待たせた」は「使役」であり「受動」ではない点に注意しましょう。

 

 いかがでしたでしょうか?分詞のもう一つの用法「分詞構文」については以前の記事をご覧下さい。考え方は全く同じです。

ikebukuroyoshidajuku.hatenablog.com

 

 See you soon!