前回は過去分詞と現在分詞の使い分けについて「意味上の主語」という視点で説明してみました。
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今回は前回の「分詞の形容詞用法」加えて「分詞の目的格補語用法」について書いていこうかと思います。
目的格補語としての分詞
目的格補語というのは簡単に言うとSVOCのCのことです。ちなみにSVCのCは「主格補語」と呼ばれます。
(a) I saw her playing the piano.
S V O C
私は彼女がピアノを弾いているところを見た。
この英文の場合、playing the piano が「目的格補語」です。そして誰がピアノを弾いているのか?つまり playing の意味上の主語は誰か?と言えば(和訳からも明らかですが)her となります。
→ She is playing the piano.(彼女はピアノを弾いている)
これは一般化できて・・・
SVOCにおいてCの意味上の主語は常にOである
ということが常に成り立ちます。「常に」です!したがってCが過去分詞の場合にもこのルールは適用されて・・・
(b) I saw that building torn down.
S V O C
私はあのビルが取り壊されるのを見た。
→ That building was torn down.(あのビルは取り壊された)
では次の英文の( )内は現在分詞、過去分詞のどちらにすべきでしょうか?
(c) She alwasy keeps that window (close).
彼女はいつもあの窓を閉めたままにしている。
(d) This morning, she kept me (wait) for about an hour.
今朝、彼女は私を約一時間待たせた。
いかがでしょうか?いずれもOとCの間の主述(≒SV)関係を考えるとあっという間に正解が出ます。
(c) She alwasy keep that window (close).
S V O C
あの窓が(閉める・閉められる)→ 閉めれらる→ closed
*She closes that window.(彼女はあの窓を閉める)
(d) This morning, she kept me (wait) for about an hour.
S V O C
私が(待つ・待たれる)→ 待つ → waiting
*I waited for her.(私が彼女をまつ)
*「彼女が私を待たせた」は「使役」であり「受動」ではない点に注意しましょう。
いかがでしたでしょうか?分詞のもう一つの用法「分詞構文」については以前の記事をご覧下さい。考え方は全く同じです。
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See you soon!