最近は武田塾さんの影響で「参考書ルート」とか「単語帳ルート」など「ある志望校や資格試験の目標に対してどの学習書をどの順番で使っていくのがベストかを示した道筋」を「〇〇ルート」と呼ぶ人が生徒や保護者の方の中にも増えてきておりここでも「ルート」という言葉をその意味で使っていきます。
今回は「単語帳」についてです。結論から言うと「単語帳の優劣は大した問題ではない」と考えています。それよりも大切なのはその使い方ではないかとも考えています。ただそうは言っても特にお好みとか事情が無ければお勧めしている教材や手順はもちろん吉田塾として存在するので、今日はそちらを紹介していきます。
英検5級、4級
基本的に単語帳は不要です。小学生なら英検系の教材をやって過去問を解いていれば十分でしょうし、中学生なら先ずは中1の教科書に出てくる単語の意味が分かれば十分です。単語帳よりも大切なのは普段から英語を読むこと、聴くこと、そして発音することです。
ちなみに吉田塾では「初学者の小学生」にはこちらの塾専用教材『ピラミッド English Travel』を使ってもらっていますが、ここに出てくる単語の意味が分かれば十分でしょう。
ピラミッドEnglish Travel | 塾用教材 | 教育開発出版株式会社
英検3級、準2級
英検3級、準2級を受験する塾生には『出る順パス単』シリーズではなく、『文単』シリーズをお勧めしています。これは「多読・多聴」を目的としているためです。『文単』は英検の過去問を再編集して作られており、各級100題程度の中長文が収録されています。吉田塾ではこれを「毎日音読」で毎日(最低)1題音読してもらっています。
なおこれもいつも言っていることですが、音読の前提には解釈及び理解があり音源の聴取があります。その上での音読だから意味があり効果があるのです。読んでいる英文の意味も分からず、正しい音も知らずに音読していてもほぼ効果は望めないでしょう。
ちなみに、高校受験の場合は『準2級文単』と教科書の単語を覚えておけばほぼほぼ充分なので先ずはこのレベルをしっかり押さえましょう。
英検2級、準1級
高校生になるとだいたい、いわゆる「単語帳」と呼ばれるものが1冊配付され、そこから毎週確認テストが行われたり、定期テストで出題されたりするのが普通です。ですから吉田塾で重ねて単語帳を持たせることはしていません。ただし音読用として英検2級そして準1級の『文単』は購入してもらい毎日音読で録音した音読を送ってもらっています。
受験生などで「学校でもらった単語帳以外に何かやってみたい」という人にはこちら『システム英単語』をお勧めしています。理由は第5章の「多義語」のページが良くまとまっているからです。ここだけでも読む価値がある単語帳です!
以前は『シス単』+『文単』で充分だったのですが近年の大学入試、特に早慶上智大ではそれらのレベルを超える難単語が散見するようになりました。そのような実情を鑑みて昨年秋に出版されたのがこちら『大学入試無敵の難単語 PINACLE 420』です。
今年早稲田大学を第一志望とする塾生2人にはこちらを勧めました。彼らは見事に文学部と文化構想学部にそれぞれ進学することになりました。その内の文学部に進学するYさんが合格体験記で『ピナクル』について言及しているのでぜひこちらも読んでみて下さい。
ikebukuroyoshidajuku.hatenablog.com
英検1級
個人的には英検準1級まで来たら単語帳は卒業して(使い古された言い回しで恥ずかしいのですが)「生の英語」をどんどん読んだらいいと思います。なかには英検1級合格が目標になっている人もいらっしゃるのでそういう人は『パス単1級』をひたすら覚えている方もいらっしゃるようですが、私にはそれは楽しくないのでお勧めしていません(笑)
そうはいっても何かないのかと言われればやはり『英検1級文単』とか最近私も電車の中で読んでいますが『ロゴフィリア』などは読み物として楽しいのでお勧めです。
こちらに掲載されているのは基本的に英字新聞や欧米のニュースサイトの原文なので「生の英語」入門としてもお勧めです。
あと、これは単語帳ではないのですが私自身が日課としているのは「CNN10」というアメリカの中高生向けのニュースショーで、月~金まで毎日配信される10分間の報道番組です。こちらも字幕オンにして聴き、分からない表現が出てきたら映像を止めて、辞書などでそれを調べノートに記録しておく、ということをやっています。普段からこれを聞いておくと、英検でもTOEICでもリスニング問題で「速い!」とか「聞き取りにくい!」という感想は出てこなくなるはずです。
いかがでしたでしょうか?以上「吉田塾的単語道」でした!
See you next time!