英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

for と to 第4文型(=SVOO)の書き換え

中2ぐらいで「文型」を習うときに、多くの生徒が混乱するのが第4文型(=SVO1O2)の書き換え。こういうやつです。

( a) My brother gave me this soccer ball.

  S           V      O1         O2

(b) My brother gave this soccer ball to me.

       S                   V           O (2)              M (=o1)

*S(=主語)、V(=述語動詞)、O(=目的語)、M(=修飾語句)

(a) は「私の兄が私にこのサッカーボールをくれました」

(b) は「私の兄がこのサッカーボールを私にくれました」

という意味で実際にほぼほぼ意味の違いはないと言っていいでしょう。

ただし(a) の文でO2だった this soccer ball が動詞の直後に来ると結果的に後ろに置かれた me には to という前置詞が付きます。(これにより me は to me というかたまりになって目的語ではなくなります)

これは第4文型を取る他の動詞でも同じことが起こることがあります。

lend O1 O2 → lend O2 to O1=O1にO2貸す

send O1 O2 → send O2 to O1=O1にO2を送る

show O1 O2 → show O2 to O1=O1にO2を見せる

teach O1 O2 → tell O2 to O1=O1にO2を教える

tell O1 O2 → tell O2 to O1=O1にO2を伝える

write O1 to O2 → write O2 to O1=O1にO2を書く

 

一方で to ではなく for がO1につく動詞もあります。

(c) My mother cooked me a nice breakfast.

           S              V        O1            O2

(d) My mother cooked a nice break fast for me.

       S                  V                O (2)              M (=O1)

make O1 O2 → make O2 for O1=O1(のため)にO2を作ってあげる

buy O1 O2 → buy O2 for O1=O1(のため)にO2を買ってあげる

cook O1 O2 → cook O2 for O1=O1(のため)にO2を料理してあげる

find O1 O2 → find O2 for O1=O1(のため)にO2を見つけてあげる

get O1 O2 → get O2 for O1=O1(のため)にO2を手に入れてあげる

 

さて、この SVO1O2 → SVO2 前置詞 O1 への書き換えで前置詞が to の場合と for 場合とでどんな違いがあるでしょうか?

これは to や for の意味を考えることで簡単に理解できます

to A=Aへ(to = 方向)
for A =Aのために(for = 利益)

動詞が表す内容が「Oに向かう」場合は前置詞は to

動詞が表す内容が「Oの利益になる」場合は前置詞は for

lend(貸す)やteach(教える)もOの利益になるのでは?と考えてしまう人はこう考えてもOKです。

動詞が表す内容だけでは「Oに向かわない」場合は前置詞は for

と考えてもOKです。

例えば「貸す」という言葉には「相手にものを渡す」ことがその意味に含まれていますが、「買う」とか「料理する」という動詞の場合、それだけでは相手(=O1)に買ったり料理したりしたものが移動しない(=向かわない)点に注目しましょう。

I cooked your lunch. Come down to the dining room.

お昼ご飯ができてもそれだけでは相手に向かいません。相手が昼食に向かってくることもあるのです。

いかがでしたでしょうか?

See you next time!