英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

英文を速く読むためのちょっとしたコツ「関係詞に訳を与えながら読む」

最近は時節柄、ほぼ毎日体験授業が入っています。昨日は高校1年生英検2級にすでに合格している生徒さん。英検の成績帳票を見せてもらうと中々の高得点で合格していました。

「英語の勉強は順調そうだけど、何で英語の塾を探しているの?」

と聞くと

英文を読むのが遅くて、共通テストの問題が全然解けなくて・・・」

とのこと。いやあ、今年の共通テストは仕方ないですね・・・。私も本気で解きましたが80分目一杯時間使いました(笑)

しかも満点取れず・・・

なかなかえぐいテストです、あれは。

で、学校で使っている教科書を音読してもらいながら彼女の英語力をチェックしてみるといくつか「なるほどな」という点を見つけました。その内の1つが「関係詞を含む節の返り読み」でした。次の英文を見て下さい。

(a) This is a book which explains Japanese temples briefly.

このような英文を見たときに・・・

① This is a book which ・・・「あ、関係代名詞だ!どこまでが関係代名詞節かな?」

② which explains Japanese temples briefly. 「 briefly までをカッコでくくって」

③ This is a book ←〈which explains Japanese temples briefly〉.「先行詞に掛けて」

④ 「これは〈日本のお寺について簡潔に説明している〉本です、でOK?」

こんな感じの作業を頭の中でしている人が多いのではないかと思います。彼らの中では which は「後続する節をまとめて直前の名詞に掛ける記号」にすぎません。なので「 which の意味は?」とか「 which を訳すとどんな感じ?」と聞くと「は?」みたいな反応になります。

実際に辞書を見ても、例えば関係代名詞の which は「・・・するところのもの/こと」みたいな謎の日本語が書かれています。

そこで提案なのですが「関係代名詞をただの代名詞と考えて意味を取る」ということをしてみてはいかがでしょうか?例えば先ほどの英文はこんな感じです!

(a) This is a book  / which explains Japanese temples briefly.

 これはある本です / それは日本のお寺について簡潔に説明しています。

 *この which は後続の節の主語になっているので「それは」と訳します。

 自然な訳)これは日本のお寺について簡潔に説明している本です。

(b) The car / which I bought  / is made in Germany.

 その車は / それを私は買った / ドイツ製です。

 *この which は後続の節の目的語になっているので「それを」と訳します。

 *ただし目的語になっている場合(=目的格)のwhich は普通省略されます。

 自然な訳)私が買った車はドイツ製です。

(c) She came across a boy  / whose mother is a  friend of hers.

 彼女はある少年に出会った / 彼のお母さんは彼女の友達の1人です。

 *whose は所有格なので「~の・・・」と訳します。

 自然な訳)彼女はお母さんが彼女の友人の1人である少年と出会った。

 *これは不自然な日本語かも(笑)

(d) I was surprised by the speed  / with which he repaired my car.

 私はそのスピードに驚いた / それで(=そのスピードで)彼は私の車を修理した。

 * which は the speed を指しているので「それ」と訳す。あるいはそのまま「そのスピード」とした方が意味が取りやすいかも。

 

いかがでしょうか?ちなみに関係副詞も同じような考えでいけます。

where=そこで

when=そのときに

why=そのために

how=そうやって

ぜひ試してみて下さい!理解も深まる上に英文を読むスピードもかなり速くなります

See you soon!