英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

「時・条件を表す副詞節中の未来」って聞いたことありますか?

皆さんは「時・条件を表す副詞節中の未来」って聞いたことありますか?

これ、事象自体は割と早く遭遇するのですが、きちんと文章化、公式化していない人がほとんどで、かつ英作文とか空所補充問題で結構な確率で間違えるのでこの機会にしっかり押さえておきましょう!

1. 基礎レベル

 ここは中学生でもしっかり押さえておきたいレベルです。

 (a) I will go to Mt. Takao this weekend, if it is sunny.

  もし晴れたら今週末高尾山に行くつもりです。
  *赤字=未来、青字=条件・現在

 (b) We are going to see the movie, when it is released on September 1st.

  9月1日に公開されたときに、私たちはその映画を見に行く予定です。

 *赤字=未来、青字=条件・現在

 簡単に言うと「・・・するとき」「・・・したら」という「時や条件を表す副詞節の中では未来のことを現在形で表す」ということです。(a) (b) 共に内容的には未来のことなのに when 節やif 節内の動詞が現在形になっていることに注目しましょう!

 × I will go to Mt. Takao this weekend, if it will be sunny.

 × We are going to see the movie, when it will be released on September 1st.

 

2. 高校受験難関レベル

 ここからは高校受験難関レベルです。実は when や if 以外にもの「時条件を表す副詞節を導く接続詞」は存在します!難関高校特に私立難関高校を受ける人は以下のものを覚えておきましょう!

as soon as S V =SがVするとすぐに
before S V =SがVする前に

until S V =SがVするときまでずっと

by the time S V =SがVするまでに

これらの表現も未来のことを表す時はその節内の動詞は現在形になります。

 (c) By the time my mother comes home, I wll be at home, too.
 お母さんが家に戻るときまでには、私も家に戻っているだろう。
 *お母さんが戻ってくるのは未来のことだが現在形で表す。

 

3. 大学受験レベル

 さて、いよいよ大学受験レベル(=高校英語レベル)です。最初にルールとして「時や条件を表す副詞節の中では未来のことを現在形で表す」と書きましたがここには2つの条件があります。つまり・・・

① 時・条件を表す

② 副詞節の中では

未来のことも現在形の動詞で表す、というのがこのルールです。つまり、その節が副詞節であることも要件となっているのです。

ここで、節の種類についてみておきましょう。節(=SVを含む句)は先ず主節従属節に大きく分かれます。区別は次のようになります。

主節=内容的に中心となる節=先頭に接続詞や関係詞がついていない節

従属節=主節の一部になる節=先頭に接続詞や関係詞がついている節

次に従属節は以下の3つに分類できます。

名詞節=主節のS・O・Cのいずれかになっている節

形容詞節=前方の名詞を修飾する節

副詞節=名詞節・形容詞節以外の全て

さて本題に戻ります。「時・条件を表す節」内で未来を表すことが現在形で表される要件はその節が「副詞節」であることです。ですからたとえ「時・条件を表す節」だったとしてもそれが「名詞節」や「形容詞節」であれば未来のことは「未来を表す形」を用いなければなりません。ただ、when と if 以外の「時・条件を表す節」を導く接続詞は副詞節以外は導きません。よって until, before, by the time, as soon as, 等が出てきたら自動的にこの「時や条件を表す副詞節の中では未来のことを現在形で表す」といルールが適用されます。

従って問題は when 節と if 節ということになります。

 (d) I don't know when he will come to Japan again. 

  私は彼が次にいつ日本に来るか知りません。

 (e) I can't tell you if he will come to Japan again.

  私は彼が再び日本に来るかどうかわかりません。

 (d) においてwhen 節はknow という他動詞の目的語になっています従ってこれは名詞節ということになります

Sになれるのは名詞的性質の語句のみ

同様に (e) においても if 節は tell という他動詞の目的語になっています。よってこちらも名詞節ということになります。以上のことから (c) (d) の「時・条件を表す節」は「名詞節」であり「未来のことを現在形で表す」というルールは適用されません。よって未来のことはそのまま「未来を表す形」(=will+動詞の原形、be going to+動詞の原形)を使って表すことになります。

いかがでしたでしょうか?最後の大学受験レベルの部分は中学生には理解が難しかったかもしれませんが、少なくとも「基礎レベル」は中学生であってもしっかりとマスターしておくようにして下さい!

See you next time!