「(to)不定詞」とは動詞の原形に to が付いた形で、to が付くことによって、「述語動詞になる」という動詞本来の働きから名詞・形容詞・副詞の働きをするようになったものです。
現行カリキュラムでは小学生の時から I want to play the piano. にように
I want to do ~=私は~したい、
とフレーズとしてまず最初に習います。
日本語でも動詞の語尾を変えれば当然意味が変わります。
食べる(述語動詞の働き)
食べるために(動詞修飾)
食べるための(名詞修飾)
ただし英語の場合文頭に to が付くだけで色々な意味で使われるのがやっかいなところです。
eat=食べる(述語動詞の働き)
to eat=食べるために(動詞修飾)、食べるための(名詞修飾)など
先ほども述べたように不定詞には大きく分けて3つの用法があります。
名詞用法(~すること)
形容詞用法(~するための【名詞】)
副詞用法(~するために他)
ある不定詞が上記の何用法かが分からないと適切に意味が取れないので、その不定詞が何用法で使われているかが分かることはとても大切です。
というわけで、ある不定詞が何用法で使われているかを区別する手順を覚えておきましょう!
~不定詞の用法の識別~
STEP 1 不定詞がS・O・Cになっているか?
(a) I want to read his novel in English.
S V O
(私はこの小説を英語で読みたい)
上の文のように不定詞のかたまりがOになっていればその不定詞は名詞と同じ働きをしているので「名詞用法」と呼びます。
STEP 2 不定詞が直前の名詞を修飾しているか?
(b) I have nothing to do today.
S V O
(私は今日すべきことが何もありません)
上の文のように不定詞が直前の名詞を修飾していれば(=どんな名詞か説明していれば)その不定詞は「形容詞用法」と呼ばれます。
STEP 3 名詞用法にも形容詞用法にもなっていないものは副詞用法と考える。
(c) I went to Shibuya to meet my old friend.
S V
(私は旧友に会うために渋谷へ行った)
to meet my old friend の部分は①SOCのいずれにもなっていない②直前の名詞を修飾していない(=不定詞のまとまりが渋谷の説明をしているわけではない)、というわけでこの不定詞は「副詞用法」と判断します。
もう少し練習してみましょう。
(d) I was very surprised to know she was my mother's friend.
S V C
(私は彼女が母の友人だと知って驚いた)
この英文で下線部の不定詞の部分は・・・
STEP 1 SOCいずれにもなっていない→名詞用法ではない
STEP 2 直前の名詞を修飾していない→形容詞用法でもない
STEP 3 上記より副詞用法と判断。
ただ、(c) と (d) の不定詞はどちらも副詞用法ですが意味が異なります。
(c) ~するために(目的)
(d) ~して(感情の原因)
ということになります。
不定詞の副詞用法にはこのほかにも・・・
「判断の根拠」(~するなんて・・・)
「条件」(~したら)
「結果」(結果的に~になった)
のようなものもありますので文法書で用例と共に確認しておきましょう。
いかがでしたでしょうか?
See you next time!