英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

助動詞が表す時間はいつか?「助動詞+完了形」のお話し

問題 次の英文の「動詞部分」が表す時間は「現在」「過去」「未来」のいつでしょうか?

(a) He can speak English and Japanese.

(b) He may come here soon.

(c) He may be our new math teacher.

 

まあ、和訳してみればなんとなくわかるのですが・・・

(a) 彼は英語と日本語を話すことができる

(b) 彼はすぐにここに来るかもしれない

(c) 彼は私たちの新しい数学の先生(であるかもしれない

 

(a) 今現在「話す」能力があるという意味なので「現在」と言えるでしょう。

(b) これから「来る」かもしれないという意味なので「来る」のは「未来」。

(c) 先生「である」ので「現在」のことでしょう。

 

つまり普通助動詞が表している「時」は「現在」または「未来」のことで、そのことについて話者が「判断」(~できる)とか「推量」(~かもしれない)と「現時点」で判断しているのです。

 

では、「過去のことに関する判断や推量」はどう表すのでしょうか?

(d) He might be our new math teacher. 
これは「彼は(ひょっとしたら)私たちの新しい数学の先生かもしれない」と(c) とほとんど同じ意味になります。

(e) He could speak English and Chinese.

も「彼は英語と中国語を話せるかもしれない」と「彼は英語と中国語を話すことができた」とどちらの意味にも取れます。

つまり助動詞を過去形にしても必ずしも「過去のことに関する判断や推量」を表すことにはならないのです。ではどうするか?

その解決方法が「助動詞+完了形」という形です!

現在または未来のこと → 助動詞+動詞の原形
過去のことに関する判断・推量 → 助動詞+have+動詞の過去分詞

(f) He may be a teacher.

 彼は(今)教師(であるかもしれない

(g) He may have been a teacher.

 彼は(昔)教師だったかもしれない

(h) She must be a teacher.

 彼女は(今)教師(であるに違いない

(i) She must have been a teacher.

 彼女は(昔)教師だったに違いない

(j) She cannot be a teacher.

 彼女は(今)教師であるはずがない

(k) She cannot have been a teacher.

 彼女は(昔)教師だったはずがない

(l) He should not go there.

 彼はそこへ行くべきではない

(m) He shoud not have gone there.

 彼はそこへ行くべきではなかった

 *ここは日本語と英語の表す時間が対応していません。この文は「彼は実際にはそこへ行ったのだがその判断は間違っている」という意味です。

いかがでしたでしょうか?

自分でも文法書を見て「助動詞+完了形」の様々なパターンを確認しておきましょう!

See you next time!