英語が苦手だという中学生の体験授業では、たいていその生徒さんが使用している教科書の本部を使って・・・
①英文をノート左側に筆写
②筆写した英文をノートの右側に和訳
してもらいます。これで何をみているのかというと・・・
①各英文の意味は分かっているか?
②各英文を文法的に理解しているか?
等を見ています。例えば中1の教科書で・・・
(a) HI! I'm Margaret Berown. Call me Meg.
という英文があったときに
(a) こんにちは。私の名前はマーガレット・ブラウン。メグと呼んでください。
と和訳する人が多いのですが、その場合少し意地悪く
「この英文には『名前』という単語はありますか?」等と聞いたりします。
中3くらいになるとう少し複雑な英文が出てきます。
(b) This is the city I lived in ten years ago.
これを和訳する時に・・・
(b) 私は10年前この町に住んでいました。
みたいに訳す人が多いのですが、このような和訳を書く人はほぼ例外なく英文を文法的に理解しておらず、視界に入った単語の組み合わせから妥当だと思われる日本文を創作しているのです。
もちろん(a) の和訳も (b) の和訳も内容的に間違ってはいないのですが、英文と日本語訳の主語と述語(あるいは動詞)は異なっています。
ここを意識した上で工夫して「意訳」するのは構わないのですが、英文の文構造(=SVOCの組み合わせ)を意識せずに「創作」してしまうと遠からず英語でつまずきます。ですから
(a) こんにちは。私はマーガレット・ブラウンです。メグと呼んでください。
(b) これが私が10年前に住んでいた町です。
のように英文の文構造とできるだけ合わせた日本語訳(=直訳)を心掛けることが重要です。
以前「単語分解」という話をブログで書きましたが、一語一語の意味や役割を意識することが初学者においては特に重要なのです。
ikebukuroyoshidajuku.hatenablog.com
現行カリキュラムでは小5、小6でフレーズとして英語を学んだ後、中学入学後に自分が学んだ英語の文法的、文構造的理解をせずに中3とか場合によっては高1へと進んでしまうことがままあります。
英文中の一語一語の意味と役割(=S・V・O・C・修飾語)を考えるクセをつけることが肝要です。
See you next time!