英語指導吉田塾 塾長ブログ

東京は池袋と渋谷で英語専門塾を営んでいる塾長の呟き

比較の基本 元の文をイメージしてから比較文を書くことが大切

昨日の高校英語ゼミは「比較」についての講義でした。比較の入った英文はどうしても英文自体が長くなりがちなこともあり、苦手と感じる人が多い単元です。

(a) He is as tall as my brother.(原級)

 彼は私の兄と同じくらい背が高い。

(b) He is taller than my brother.(比較級)

 彼は私の兄より背が高い。

(c) He is the tallest in our class.(最上級)

 彼は私たちのクラスの中で一番背が高い。

 

これらは原級比較級最上級を用いた基本的な比較表現(=各例文の赤字部分)を含む英文です。さて、この3つの比較を含む英文共通点があることに気づきましたでしょうか?それは・・・

(d) He is tall.

というこの英文の骨格ともいえる部分であり、もともとの英文です。そもそも比較表現というのは何のために用いられるのかを考えたことはありますか?それは (d) の英文のように単に「彼は背が高い」とだけ言ったのでは具体的にどれくらい背が高いのか分かりにくいので「何かと比較することで具体的にどれほどの高さかを示す」ために比較表現が用いられているわけです。

従って (a) や (b) の英文は話者の兄弟がどれほど背が高いのかを知っている人以外には響かない表現と言えます。

もう少し複雑な英文で考えてみましょう!

(e) 彼は日本語と同じくらい滑らかに英語を話します。

さてこの日本文を英語に直そうとしたときに、いきなり全部英語にしようとしてめちゃくちゃな英文を書いてしまう人が多いのです。

× He speak as Japanese well as English.

そうならないために大切なことはまずベースとなる元の英文を考えることです。「元の英文」とは「比較表現を抜いた英文」と言い換えることができます。

(e) 彼は日本語と同じくらい滑らかに英語を話します。

この日本語から比較表現を抜くと・・・

(e') 彼は滑らかに英語を話します。

先ずはこの日本文を英文にしてみましょう。

(e') He speaks English fluently.

ここに「日本語と同じくらい(滑らかに)」を加えていきます。

(e) He speaks English as fluently as Japanese.

これで完成です。まとめます。

★比較表現を含む日本文を英文にする際は「比較表現を含まない元の英文」を先ず考え、その後に比較表現を英文に加えることが大切。

いかがでしたでしょうか?

See you next time!