昨日の記事でも書きましたがただいま期末テスト真っ最中とか期末テスト直前という生徒が多いです。実際に昨日も高校2年生が「明日『論理表現』のテストなので」ということでテスト範囲となっている「ネクステ系文法問題集」を解いていました。
「ネクステ系」とは文法語法の四択問題が単元別につらつらと並んでいる問題集のことです。試験範囲が「比較」「接続詞」「関係詞」ということでそのとき彼は「比較」を解いていました。一通り解いて「直し」も終わったというので少し理解度をチェックしてみました。ちなみに問題はこんな感じでした。
問)次の英文の空所を補充するのに適切な選択肢を選びなさい。
He has ( ) his brother.
① twice as many books as ② as many books as twice
③ twice as much books as ④ as much books as twice
正解は①なのですがなぜ彼が選んだ②ではなく①が正解となるのかを説明できずに混乱していました。この問題は比較の倍数表現を問う問題で定番中の定番です。上の問題正解を入れると次のような英文になります。
He has twice as many books as his brother.
この英文の成り立ちを考えてみると倍数表現を用いた英文で間違えることは無くなるはずです。
(a) He has many books.
(b) He has as many books as his brother.
(c) He has almost as many books as his brother.
まずベースとなる英文は (a) です。この英文で「彼は本をたくさん持っている」と述べていますが、その「たくさん」が「どれくらいたくさん」なのかを示すために (b) では「彼の兄と同じくらい」という修飾語句を追加しました。そうです「比較表現」というのは基本的に形容詞や副詞がどの程度なのかを具体的に示すための修飾語句なのです。
そしてさらに (c) の英文では almost という副詞を使って「ほとんど彼の兄と同じくらい」とさらにその比較表現を修飾しているのです。さて本題の倍数表現です。倍数表現の正体は比較表現がどの程度なのかを示す修飾語句です。従って先ほどの almost と同様に修飾したい比較表現の直前に置かれます。
(d) He has twice as many books as his brother.
これは何倍でも同じです。
(e) He has three times as many books as his brother.
どうでしょう?こうやって順を追って考えていけば
He has twice as many books as his brother.
という英文がなぜこの順序で書かれているかが納得できるのではないでしょうか?そして「納得したこと」「府落ちしたこと」「合点がいったこと」は忘れないのです!
膨大な試験範囲を残して急ぎたい気持ちもわかりますが、ひとつひとつの問題で「なぜその選択肢が正解になるのか?」自分に問いかけ、納得できるまで考えてみましょう。
「考えても分からないときはどうすればいいですか?」
はい、吉田塾の塾生の皆さんは「吉田塾公式LINE」で質問して下さい。1年365日質問対応していますので遠慮なく疑問点を投げかけて下さい。下のスクショは質問対応の一例です。
こんな感じで「懇切丁寧に」というよりは「思考のヒントを与える」ことを心掛けています。
なお比較に関してはこちらの記事も参考にして下さい。
ikebukuroyoshidajuku.hatenablog.com
See you tomorrow!