英文読解でも英作文でも「主語と目的語の意識化」はとても大切です。
というのは日本語では主語や目的語が省略されたり能動と受動を曖昧にして話していることが多いので。
例えば・・・
「娘がいつも夕食を作るのを手伝ってくれるのよ」
という文があった場合に、これを無造作に英語に直すと・・・
× Daughter always helps cooking dinner.
などという英文を書く人は非常に多いのです。
もちろんこの英文は色々間違っています。
そこで先ほどの日本文を再度よく考えてみましょう。
この文は「だれがだれを手伝っている」のでしょうか?
この「だれが」が「主語」で「だれを」が「目的語」です。
この点を補って先ほどの日本文をリライトすると・・・
「私の娘がいつも私が夕食を作るのを手伝ってくれるのよ」
英語の help は「人を助ける」「人を手伝う」という意味なのでこの文は・・・
「私の娘が私を手伝う」という主語と目的語の関係があることを意識化します。
すると英文はこのようになるはずです。
〇 My daughter always hepls me cook dinner.
もう少し難しい例を考えてみます。
(a) The economic crisis caused the war.
(b) The war caused the economic crisis.
「戦争により経済危機が生じた」という意味を表すのは(a) (b) どちらでしょうか?
先ずは日本語の主語と目的語の意識化です。
「戦争により経済危機が生じた」ということは「戦争」が「経済危機」の原因ということです。よって・・・
「戦争が経済危機を引き起こした」と言い換えることができます。
cause は「~を引き起こす」という意味ですから正解は (b) となります。
例えば The earthquake caused the tsunami. のように因果関係が自明な場合(津波が地震を引き起こすことはないので)は感覚的に考えても問題はないのですが、先ほどの例のように「経済危機」と「戦争」だとどちらがどちらの原因にもなりえます。そのような場合は「この英文ではどちらが主語(=原因)でどちらが目的語(=結果)なのか」をその位置(=動詞の前か後ろか)から特定することが必要となるのです。
まとめます。
日本文であれ、英文であれその内容を正確につかむには「主語」(~が)と「目的語」(~を)を意識化して正確につかむことが大切なのです。
See you next time!